旅の基本情報 安全で快適な旅のために
習慣とマナー
- 基本マナー
- あいさつは、握手よりも前で手をあわせて「ナマステ」というスタイルが一般的です。また、相づちを打つとき、「はい」は首を横に傾けます。軍事施設の撮影は許可されていません。空港も多くが軍事施設を兼ねていますので、原則的には撮影できないと考えておきましょう。
- 宗教上のマナー
- 宗教を冒とくするような話題は禁物です。寺院を訪れる際にはミニスカートや半ズボン、タンクトップ(特に女性)など、肌の露出が多いものは避けましょう。左手は”不浄の手”(用便の際に使用)とされていますので、握手や食物を扱う時には右手を使います。足は汚れた部分なので、大切な物を触ったりするのはよくありません。
その他にも、神様が宿るとされているの子どもの頭には触れない、寺院を見学する際には巡礼者に従い時計回りに移動するなどの注意が必要です。
寺院内には信者でなければ触れてはならない仏像などもあります。また、寺院に寄付箱があったら、金額を問わず寄付をするのが望ましいです。牛は聖なる動物です。万が一、運転中に路上の牛をはねると、人をはねたときと同じくらいの罰則が課せられます。
治安と政治
タライ平原の東・中部地域では、インド移民を中心とするグループによるストライキやデモが発生しており、他グループとの衝突も起きています。タライ平原に行く場合は、外務省の「海外安全ホームページ」などで治安状況を確認の上お出かけください。万が一デモなどに遭遇した場合、騒乱に巻き込まれる可能性があるので近寄らないようにしましょう。
現在は沈静化していますが一時期マオイストは山の中で活動し、地域住民を脅かすと同時にトレッカーに金品を要求するといった事例も発生していました。トレッキングには現地ガイドの同行をおすすめします。
外務省は2016年7月現在、ネパールの極西部、中部、東部の一部に「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」という危険情報を出しています。(エリアの詳細は外務省海外安全ホームページでご確認ください。)
また、観光案内をするなど親切を装って日本人旅行者に接近し、親しくなったところで日本へ入国するための査証獲得が難しいので保証人になって欲しいと頼んでくるネパール人もいます。このようなケースは不法就労を目的としている場合が多いため安易に承諾せず、相手の目的を慎重に見きわめることが大切です。中には同様の手口で金銭をねだってきたり、宝石の取引を持ちかけてくる人もいます。
その他にも能力に欠けるガイドや客の荷物に手を出すポーター、不当に高い費用をとる現地旅行会社といった、悪質な被害も報告されています。これを避けるには、不慣れなうちは日本の旅行会社を通して手配するのがいいでしょう。なお、麻薬は厳禁で、空港でも厳しく取り締まられています。
外務省海外安全ホームページ
衛生
- 水と飲料水
- 衛生事情が良くありませんので、飲料には向きません。ミネラルウォーターを飲むようにしましょう。ある程度のクラスのホテルであれば、部屋に備え付けられています。ジュースなどに入っている氷も要注意です。
安宿では、お湯のシャワーが出ないこともあります。また、お湯が出たとしても停電のため水シャワーしか出ない、あるいはお湯が出る時間が制限されている、といった場合もありますが、高級ホテルではこうした心配はほとんどありません。 - トイレ
- 公衆トイレが少なく、衛生的ともいえませんので、ホテルなどを出る前に済ませておくのが無難です。
また、ネパールではトイレットペーパーを使わずに水で洗い流すのが一般的で、観光客がよく利用する場所を除き紙がありませんので、ティッシュペーパーを持ち歩くと良いでしょう。また、そうした水洗式でないトイレでは、汚水はリサイクルされますので紙を便器に落とすのは控え、設置されたバケツなどに捨てて下さい。
病気・ケガ・病院
- 気をつけたいこと
- 都市部を含めてまず気をつけたいのが下痢です。水と食べ物には十分気をつけましょう。南部では蚊に媒介されるマラリヤ、デング熱、日本脳炎などにも注意が必要です。特に義務づけられてはいませんが、長期滞在する場合にはA型肝炎、B型肝炎、腸チフス、破傷風、日本脳炎、狂犬病などの予防接種をしておくと良いでしょう。
また、高地では高山病の心配もあります。特に高地でのトレッキングを予定している場合は、あらかじめ高山病の予備知識をつけておきましょう。 - 交通事故
- お世辞にも交通マナーが良いとは言えません。交差点での一時停止や追い越しのルールも守られていませんので、歩行の際には十二分な注意が必要です。特にカトマンズ市内は、車やバイク、野犬などの数が多いので、事故に巻き込まれないように周囲に気を配ってください。
- 病院事情
- カトマンズ、ナラヤンガード、ビラトナガル、ネパールガンジ、ダラン、ポカラなどには、設備の整った病院があり、中には外国人医師が勤務している病院もあります。外国人の場合、診察料、治療費共にネパール人よりも割高で請求される場合もありますが、特殊な治療の必要が無い限り、比較的安く治療が受けられます。
現地での医療機関の情報などは、外務省・在外公館医務官情報サイトへ