アンケート調査データ
- アンケート調査名住まいと資産形成に関する意識と実態調査
- アンケート調査日2024/1/1
- アンケート調査媒体WEBアンケート
- アンケート調査実施企業三井住友トラスト・資産のミライ研究所
- アンケート調査方法WEBアンケート調査
- アンケート調査対象者全国の18~69歳(金融、調査、マスコミ、広告従事者を除く)
- アンケート調査人数10948人
- 配信日2024年10月3日 09時00分
アンケート調査の概要
三井住友トラスト・資産のミライ研究所は、2024年1月に「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」を実施しました。このアンケートの目的は、住宅ローンの繰上返済に関する経験や、その理由、及びファイナンシャル・ウェルビーイング度との関連性を探ることです。サンプルサイズは10,948人で、全国の18〜69歳を対象とし、金融業界や関連業種の従事者は除外しています。調査はWEBアンケート形式で行い、具体的な経済状況や生活設計に基づいた情報を収集しています。
調査では、住宅ローンの借入れ時期を複数のカテゴリに分け、それぞれにおける繰上返済の実態を明らかにしています。これにより、過去10年間での市場の変化や、消費者の意識の変化、ならびに経済的な健康度を測る指標であるファイナンシャル・ウェルビーイング度との関連性が分析されています。また、繰上返済の実施に対する心理的な側面や、経済的な理由も掘り下げており、単なる数字以上の、背後にある思考プロセスを理解することができます。
アンケート調査の結果
調査結果からいくつかの重要なポイントが浮かび上がっています。まず、住宅ローンを借りた時期による繰上返済の実態に関しては、1993年以前の借入れでは64.4%、1994年から2003年の借入れでは65.2%が繰上返済を経験したと報告されています。しかし、2004年以降からは繰上返済を行った割合が減少傾向にあり、特に2014年から2023年の借入れにおいては、大きなピークが見受けられないことが確認されました。このことは、借り手の繰上返済に対する姿勢が変化していることを示唆しています。
次に、繰上返済を行う理由についてですが、ここでも時代の変化が見られます。従来の「早期返済を希望する」などの心理的、あるいは利息を減らすという単純な理由から、近年では「資産運用に資金を回したい」というニーズが高まっていることが明らかになりました。つまり、金融に対する理解が進み、長期的なライフプランを考慮した上での繰上返済を希望する層が増加しているのです。
さらに、ファイナンシャル・ウェルビーイング度は、繰上返済の経験がある人の方が高い傾向にあることも示されました。ただし、将来の生活設計や資金計画を考慮した場合、「繰上返済経験ありだけど将来の計画がない」人々のウェルビーイング度は、逆に「計画があるが繰上返済経験がない」人々よりも低いという興味深い結果が得られました。これにより、「計画的な繰上返済」が重要であることが認識されます。
アンケート調査の活用法
この調査結果は、ビジネスマンや法人経営者、マーケティング担当者にとって非常に有益な情報源となり得ます。特に消費者行動や市場のトレンドを理解するために、住宅ローンに関する知識は重要です。調査結果からいくつかの活用法を示します。
まず、企業はこのデータを基に、住宅関連商品やサービスの提供戦略を見直すことができます。たとえば、近年の消費者が繰上返済に求めるニーズが「資産運用」と関連することから、金融商品や投資プランを組み合わせた新たなサービスの開発が期待されます。また、マーケティング戦略においても、「繰上返済」や「ファイナンシャル・ウェルビーイング」をキーワードにしたプロモーション活動が、商品への関心を高める要因になるでしょう。
次に、家庭向けのファイナンシャルプランニングやライフプラン教育に取り組むことで、より多くの人々に経済的健康の重要性を啓発できるチャンスがあります。特に、未計画での繰上返済が持つリスクを説明し、計画的な資金管理を促すセミナーやウェビナーの開催などは、企業としての社会的責任を果たす場ともなります。
また、情報としては、ファイナンシャル・ウェルビーイング度や繰上返済の効果をデータとして示すことで、家計管理や資産運用に役立てる具体的なガイドラインを提供することができます。これにより、企業は消費者との信頼関係を強化し、ブランドの価値を向上させることができるでしょう。
最後に、将来的なライフプランを考慮した上での顧客との対話を重視し、個々のニーズに即した金融サービスを提案することが求められています。「二刀流の繰上返済」という概念を基にしたアプローチは、単に負債を減らすだけではなく、資産を増やすための計画的な行動へとつながります。これにより、顧客の信頼を獲得し、持続的な関係を築くことが可能となるでしょう。
以上のように、三井住友トラスト・資産のミライ研究所のアンケート調査結果は、さまざまなビジネスシーンでの活用が期待される、価値あるデータです。
出典 PR TIMES