「研修は無駄なのか?」「私たちが研修を無駄にしてしまっているのか?」効果の分からない教育研修にPDCAサイクルを。研修効果測定サーベイ「TSUISEE」の解析データをもとにした、調査レポート後編が公開

アンケート調査データ

  • アンケート調査実施企業株式会社Consulente HYAKUNEN
  • 配信日2024年11月9日 00時00分

アンケート調査の概要

本調査は、株式会社Maxell’s HOIKOROが提供する研修効果測定サーベイ「TSUISEE」と、コンサルティングファーム株式会社Consulente HYAKUNENとの共同研究によって実施されました。目的は、現場で語られる「無駄な研修」という声に対して、教育研修の実際の効果を明らかにし、効果の高い研修プログラムの設計方法を探ることです。特に、PDCAサイクルの重要性に焦点を当て、研修効果を具体的に測定し、改善点を導き出すことが目指されています。

「TSUISEE」は、オンラインプラットフォームを通じて教育研修の内容や実績を評価するためのツールであり、参加者の声を集めることができるよう設計されています。この調査では、企業内の研修プログラムに対する満足度だけでなく、実際にどのような効果が上がっているのか、またその効果を高めるために必要な要素は何かという視点でデータを収集しました。

調査対象は、さまざまな業種の企業に属する研修参加者であり、対象となる質問内容には研修内容の満足度、実際の業務への適用度、外発的動機や自己効力感の向上などが含まれています。調査結果は、研修が無駄でないことを実証するための重要な指標として位置付けられています。

アンケート調査の結果

調査の結果、研修の効果を高めるためには、外発的動機と自己効力感(エフィカシー)の2つの要素が非常に重要であることが明らかになりました。多くの研修において、これらの要素が思った以上に低いレベルにとどまっていることが指摘されました。具体的なデータとしては、参加者の多くが研修後に感じた成果や自己成長を実感できていないことが示されています。

また、研修の形式自体が「現場で直ちに役立つスキル」を教えるものではないため、参加者が研修内容を実務に活用する自信が低いことも確認されました。このことから、研修設計においては研修参加者が自ら学ぶ姿勢を養うような内容や方法を考慮する必要があると結論付けられました。

さらに、研修効果には研修外の要素が大きな影響を与えることも強調されました。上司や先輩からのサポートの在り方が、参加者の研修成果に直結するというデータもあり、現場の支持がいかに研修の成果を引き上げるかを示しています。上司や同僚が研修内容を日常業務に取り入れるよう働きかけることで、研修の価値が大きく変わる可能性があります。

アンケート調査の活用法

この調査結果は、企業が教育研修プログラムを見直し、改善するための貴重な指針として活用できます。以下に具体的な活用法を示します。

  1. 研修内容の見直し: 外発的動機やエフィカシーが低い場合、研修内容を現場のニーズに合わせたものに変更することが求められます。実用性を意識したカリキュラムデザインを行うことで、参加者の関心を高めることができます。

  2. PDCAサイクルの導入: 効果測定を行い、その結果をもとに次のアクションへと結びつけるPDCAプロセスを明確に導入することが重要です。具体的には、研修後に参加者からのフィードバックを得て、次回の研修に反映させる方法です。

  3. 研修外のサポート体制の整備: 研修後のフォローアップや指導を行うための上司や先輩の意識向上を図ることが必要です。具体的には、研修を受けた社内メンバーが研修内容を復習し、実務にどう活かすかを共有する場を設けることで、研修効果の持続が期待できます。

  4. データの定期的な分析: 継続的にデータを収集し、研修効果を測定する体制を構築します。定期的な分析により、研修プログラムがどの程度効果を上げているのかを把握し、必要な改善点を迅速に見いだすことができるようになります。

  5. 文化の醸成: 研修参加者が自らの学びを実務に活かそうとする文化を醸成することは不可欠です。自ら学ぶ姿勢を促進するような環境を整えることにより、より高い研修効果を期待できます。

このように、「TSUISEE」の調査結果は、企業が研修を無駄にしないための具体的なアプローチを見出す上で重要な情報源となります。調査データを活用することで、効果的な研修設計に結びつけるとともに、成長する社員の育成を促すことができるでしょう。

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出典 PR TIMES