アンケート調査データ
- アンケート調査名進路希望調査
- アンケート調査日2019/1/1
- アンケート調査媒体専用マークシート式希望調査用紙
- アンケート調査実施企業株式会社さんぽう
- アンケート調査方法配付回収
- アンケート調査対象者全国の高校3年生
- アンケート調査人数空欄人
- アンケート調査設問数103問
- 配信日2024年10月11日 17時03分
アンケート調査の概要
この調査は、株式会社さんぽうが実施した「進路希望調査」で、高校3年生を対象に進路選択や職業観の変化を明らかにするために行なわれました。具体的には、進路の中で専門学校志望者の動向に焦点を当てており、コロナ禍や産業構造の変化、ジェンダー観の変容が影響を及ぼす中で、高校生の職業選択がどのように変わってきたのかを探ることが目的です。この調査では、計103分野に分けた専門学校の志望分野に関して、全国の高校3年生から集めたデータを基に分析が行われました。
調査方法は専用のマークシート式の希望調査用紙を配付し、回収する形式で実施され、全国の全日制、定時制、通信制、サポート校などの高校3年生が対象となりました。調査期間は令和元年から令和6年にかけてのもので、男子生徒と女子生徒それぞれの志望分野のランキングが明らかとなっています。
この調査には「自動車整備」や「声優」、「動物看護」など、多様な専門分野が含まれており、従来の公的調査では把握しきれない詳細な傾向を把握することができる点が特徴です。特に専門学校志望者が選ぶ第一志望分野に焦点を当て、その推移を分析することで、高校生の進路選択に関する新たなインサイトを提供しています。
アンケート調査の結果
調査結果において、高校生の進路選択の傾向にはいくつかの重要なポイントが浮かび上がっています。特にコロナ禍の影響が顕著で、男子生徒に関しては「情報処理・コンピュータ」が人気を集め、3年連続で1位となりました。これに対して、女子生徒では「看護」が長年の1位から2位に後退し、新たに「美容」が1位となりました。このように、コロナウイルスの影響により職業観や進路選択に変化が現れていることが示されています。
特に女子においては、「看護」「保育」「介護福祉」といった分野の志望者が減少している傾向が見られます。この背景には、コロナ禍における就業状況や、業界の厳しさがマスコミで取り上げられたことが影響していると考えられます。一方で、「美容」や「ネイル」などの分野は、女子の志望者数が増加しており、コロナ禍でもその人気を維持しています。
男子に目を向けると、「保育」や「トリマー」、「動物看護」といった分野において、男子の志望者が増加していることが分かります。これらは近年のジェンダー観の変化を反映しており、従来女性が多く占めていた職業への男子の関心が高まっています。具体的な数値としては、「動物看護」分野が2019年から2024年にかけて大きく上昇しており、男子生徒の間で注目されていることが分かりました。
加えて、観光や旅行産業についても回復傾向が見え、高校生の志望動向もそれに伴って変わっています。男子の「観光・旅行」の志望者は2020年には41位にランクインしていたのが、2024年には47位まで回復しています。女子は依然として少しずつの回復であるものの、全体的に観光産業への意欲が高まっていることが伺えます。
アンケート調査の活用法
本調査の結果は、ビジネスマンや法人経営者、マーケティング担当者にとって、今後のビジネス戦略や市場開拓に非常に有益な情報を提供します。まず、進路選択に関するデータを活用することで、専門学校や教育機関は新たなカリキュラムやプログラムの開発に役立てることができます。例えば、女子生徒の「美容」への志望が高まっていることを受けて、それに特化したプログラムを強化することで、業界のニーズに応えることができるでしょう。
また、企業は社員の採用戦略を見直す際に、この調査結果を参考にすることで、求める人材像を明確にし、実際の教育機関や職業における現状を把握できます。特にIT分野など人材不足が叫ばれている業種では、高校生の興味関心がどのように変化しているかを把握することが、採用活動の重要な基盤となります。
さらに、マーケティング担当者は、この調査結果を用いてターゲット市場を明確にし、効率的なプロモーション戦略を策定することができます。例えば、「看護」への関心が低下しているというデータを踏まえ、その背景にある社会情勢や職業観の変化と併せて、他の魅力的な分野へとシフトするキャンペーンを展開することができるでしょう。
調査結果はまた、政策立案者や教育機関へのインプットとしても重要です。進路選択に影響を与える社会的背景や産業構造の変化を反映したデータを持ち、必要な施策を立案するための基礎データとして機能します。これによって、教育政策の改善や産業界との連携を強化するための道筋を見出すことが可能になるでしょう。
この調査は単なるデータ集積ではなく、今後の社会や市場におけるトレンドを理解し、事業戦略を立てるための貴重な材料として、積極的に活用されるべきです。
出典 PR TIMES