アンケート調査データ
- アンケート調査名グローバル・タレント・バロメーター
- アンケート調査日2024/4/15
- アンケート調査媒体WEBアンケート
- アンケート調査実施企業マンパワーグループ株式会社
- アンケート調査方法自社調査
- アンケート調査対象者世界16カ国の労働者
- アンケート調査人数12062人
- アンケート調査設問数4問
- 配信日2024年11月12日 09時30分
アンケート調査の概要
「2024年 グローバル・タレント・バロメーター」は、マンパワーグループが実施した国際的な労働者の意識調査です。この調査の目的は、世界中の労働者が何を求め、どのように感じているのかを理解することです。調査は2024年4月15日から5月10日までの間に行われ、16カ国で12,062人の労働者が対象となりました。日本では540人がグローバルなデータの中に含まれています。
このバロメーターは、労働者の「ウェルビーイング(福祉)」「仕事の満足度」「自信」という3つのテーマに基づいて設計されています。各テーマは、さらに特定の測定項目に分かれており、それぞれについて労働者の意識や感情を数値化した指数として表されています。調査方法は、WEBアンケートが用いられており、参加者の回答は自社調査を通じて収集されました。
ウェルビーイングについては、「仕事に対する意義と目的」「日常的な軽度のストレス」「価値観の一致」「ワークライフバランス」といった要素が測定されます。仕事の満足度は、「現在の仕事に対する満足度」「雇用の安定性」「転職活動に対する自信」「管理職に対する信頼」を指標とします。そして自信については、「キャリア開発」「キャリア成長の機会」「経験とスキル」「テクノロジーとツール」の4項目が評価されます。
この調査は、企業が労働者のニーズを理解し、労働環境を改善するための重要な情報源となります。特に競争の激しいグローバルな人材マーケットにおいて、従業員が何を求めているかを知ることは不可欠です。
アンケート調査の結果
調査から得られた結果は、労働者のウェルビーイング、仕事の満足度、自信の指標で表されています。これらの結果を具体的に見てみましょう。
まず、ウェルビーイング指数は、世界平均で64%に対して日本は42%という結果でした。この差は顕著で、特に「会社の価値観に共感している労働者の割合」がグローバル平均71%に対し、日本は41%であることからも、労働者の会社に対する帰属意識が低いことが示唆されます。このデータは、日本の労働環境における課題を浮き彫りにしています。
次に、仕事の満足度の指数に目を向けると、グローバルで63%の満足度に対し、日本は49%という低い水準です。しかし、唯一であるポジティブな点として、「現在の仕事に対する満足度」については、63%の労働者が今後6か月間に自分の意志で退職をする可能性が低いと回答していることが挙げられます。この結果は、労働者が現在の仕事には一定の満足を感じているものの、全体的な幸福度に欠けていることを示しています。
最後に、自信度指数はグローバルで74%、日本は46%という結果でした。日本の労働者が「自分の能力を最大限に発揮するためのテクノロジーやツールが揃っている」と感じている割合は44%であり、この点でもグローバル平均を大きく下回っています。このデータは、テクノロジーや機会が日本の労働環境において不足していることを示していると言えます。
こうした結果から、労働環境や企業文化に対する深刻な改善が求められることが浮き彫りになっています。
アンケート調査の活用法
この「グローバル・タレント・バロメーター」の結果は、ビジネスマンや法人経営者、マーケティング担当者にとって非常に重要な情報源となります。具体的な活用法として、以下の点が考えられます。
まず、労働者のウェルビーイング指数が低いことから、企業は従業員の働きやすさや生活の質を向上させる取り組みを考える必要があります。これは、フレックス勤務制度やリモートワークの導入、健康増進プログラムの実施などが挙げられます。企業が労働者のニーズに応えることで、社員のエンゲージメントが向上し、結果として生産性の向上にも繋がるでしょう。
次に、仕事の満足度を向上させるために、雇用条件やキャリアパスの見直しも必要です。企業は労働者が求める条件を把握し、待遇の改善やキャリア開発の機会を提供することが重要です。特に、日本の労働者が「現在の仕事に対する満足度」が高い一方で、全体の満足度が低いことから、社内のキャリアパスや成長機会を明確に提供することで、従業員の忠誠心を高めることが可能です。
さらに、自信度を向上させるためには、社員が利用できるテクノロジーやツールの導入が鍵となります。具体的には、社内研修やスキルアップを支援するプログラムを実施し、社員が自己成長を図れる環境を整備することが重要です。また、チーム内での知識共有を推進することも、自信を生む要因となります。
最後に、調査結果はマーケティング活動にも活用できます。顧客が求める商品やサービスがどのように市場に影響を与えるかを考慮し、顧客第一主義の視点で製品開発を進める必要があります。特に、労働者の想いや期待に応じて企業文化やブランドイメージを見直すことが、企業の競争力を高める要因となります。
総じて、「2024年 グローバル・タレント・バロメーター」から得られるデータは、企業が労働者のニーズに応えるための重要な指針となります。 時代の変化に対応することで、企業はさらに良い労働環境を提供し、従業員の満足度を向上させることができるでしょう。
出典 PR TIMES