アンケート調査データ
- アンケート調査名2024年8月相場急変時の投資行動調査
- アンケート調査日2024/9/5
- アンケート調査媒体インターネット
- アンケート調査実施企業SMBC日興証券株式会社
- アンケート調査方法インターネットアンケート
- アンケート調査対象者インターネットアンケート回答者
- アンケート調査人数938人
- 配信日2024年10月2日 17時00分
アンケート調査の概要
2024年10月2日に発表された「2024年8月相場急変時の投資行動調査」は、SMBC日興証券株式会社が運営する投資情報サービス「日興フロッギー」によって実施されました。この調査は、2024年8月に発生した株価の急落時における投資家の行動や感情を明らかにすることを目的としています。調査は2024年9月に行われ、Fastaskを通じて938名にインターネットアンケートが配布されました。その中で、実際に投資や資産運用を行っている453名が対象となり、彼らの行動や心理状態について詳細に調査された結果がまとめられています。
調査の主な内容は、「株価急落時にどのような行動をとったか」「どのように感じたか」「その行動の理由」といった質問が含まれ、投資家の意識と市場環境に対する反応を多面的に捉えています。
アンケート調査の結果
アンケート結果によれば、453名の投資家のうち、4人に1人(約25%)が相場急変時に資産を購入したと報告しています。それとは対照的に、6割以上の回答者は特に何も行動を起こさなかったと回答しました。また、相場急変時にどのような感情を抱いたかについては、約半数(50%)が「平常心のままだった」と答えています。このことから、一部の投資家は市場の急変に対して冷静に対応していたことが分かります。
さらに、感情の変化が投資行動に与える影響も指摘されています。「ひどく悲観的になった」あるいは「大きく楽観的になった」と回答した投資家は、その後「買い」または「売り」の行動を取る傾向が強いことが示されています。このように、感情が投資判断に及ぼす影響は大きいことが確認されました。
具体的にどのような資産が取引されたかを尋ねたところ、「配当目的の株」と「値上がり目的の株」が最も多く選ばれました。また、資産を買った理由としては「長い目で見れば価格が上がると思ったから」がトップに挙げられ、資産を売った理由としては「もっと下がると思ったから」が確認されました。
NISA(少額投資非課税制度)の利用についても興味深い結果が得られました。資産を「買った」または「売った」と答えた投資家の6~7割がNISAを活用していることが明らかになりました。このことは、NISAが投資家にとって重要な投資手段であることを示しています。
調査のもう一つの軸として、急落前(7月末)と比べた8月末時点の資産残高の変化が挙げられます。「ほとんど変わらない」と回答した投資家が最多でしたが、全体としては平均で+2.2%の増加が見られ、急落時に売買行動を起こした人ほど資産が増えている傾向がありました。
アンケート調査の活用法
このアンケート調査の結果は、ビジネスマン、法人経営者、マーケティング担当者にとって多くの示唆に富んでいます。以下は、その具体的な活用法です。
まず、投資家の行動分析を通じて、マーケティング戦略の調整が可能です。調査結果から、急変時に感情が大きく動いた投資家が資産を増やす傾向にあることが示されました。この知見を活かして、感情を刺激するようなプロモーション活動や、投資教育コンテンツの開発を行うことで、より多くの顧客を引き寄せることができます。
次に、NISAの利用状況に関するデータを元に、マイクロセグメンテーションに基づいた商品開発の可能性を探ります。NISAを利用する投資家層に特化した金融商品やサービスを提案することで、売上の向上が期待できるでしょう。このように、ターゲットを絞った戦略が新たなビジネスチャンスを生み出す可能性があります。
また、調査結果は顧客サポートやリスクマネジメントにおいても活用できます。投資家の心理状態や行動パターンを理解することにより、カスタマーサポートの体制を見直す契機になるでしょう。例えば、感情が高ぶった際に助言できる専門家を配することで、信頼感を高められます。
さらに、データ分析を行うことで、今後の市場動向を予測する際の参考資料として活かすことも可能です。投資家がどのような状況で行動を決定するのかを理解することで、より戦略的な投資判断が下せるようになります。特に、自社の投資商品の販売戦略に応じたデータをもとに、より効果的なコミュニケーションスキルを磨くことができるでしょう。
総じて、2024年8月の相場急変時の投資行動調査は、金融業界におけるマーケティング施策や商品開発、顧客対応のあり方にさまざまな影響を与える重要なデータを提供しています。これを基に、より効果的な施策を講じ、顧客満足度の向上や市場競争力の強化を図ることが期待されます。
出典 PR TIMES