【調査レポート】ビジネスパーソン1,000人調査から紐解く企業におけるコミュニケーションの実態

アンケート調査データ

  • アンケート調査日2024/2/28
  • アンケート調査媒体インターネット調査
  • アンケート調査実施企業株式会社アジャイルHR
  • アンケート調査方法インターネット調査
  • アンケート調査対象者全国の従業員500名以上の企業に勤める会社員
  • アンケート調査人数1124人
  • アンケート調査設問数6問
  • 配信日2024年10月28日 14時00分

アンケート調査の概要

この調査は、株式会社アジャイルHRによって実施され、全国の従業員500名以上の企業に勤めるビジネスパーソン1,124名を対象としています。調査の目的は、企業のパフォーマンスマネジメントと従業員のキャリアマネジメントをより良く実現するための基盤として、1on1コミュニケーションの実態と課題を把握することにあります。具体的には、1on1の導入状況やその実施頻度、内容、効果、課題、そして効果的な継続方法についての知見を得ることを目指しています。

調査期間は2024年の2月28日から3月1日まで、調査方法はインターネットリサーチを用いました。設問は主に、1on1の導入状況、頻度、話題、1on1を通じての効果や課題、そしてそれを継続するために必要な要素に関する6つの質問で構成されています。このようにして、1on1の実態と、それに関連するコミュニケーションのあり方について、具体的かつ実践的なデータが収集されました。

アンケート調査の結果

今回の調査結果からは、765名(68.1%)が自社で1on1を導入していると回答しました。企業規模が大きくなるほど1on1の導入率が高い傾向が見られることが明らかになりました。この結果は、大企業においては従業員の成長を支援するための取り組みが進んでいる一方で、中小企業ではその意識が低い可能性を示唆しています。

さらに、1on1を実施している721名(64.1%)のうち、実施頻度については月1回以上が311名(43.1%)、四半期や半期に1回が410名(56.9%)と、頻度が高くないことが浮き彫りになりました。効果的な1on1が行われるためには、一般的に週1回から月1回が推奨されているため、頻度の低さが懸念されています。

1on1での会話内容では、「日常業務に関する報告・連絡・相談」や「目標やその進捗状況に関する話」が上位にありましたが、部下が話したいことを引き出せていない可能性も考慮すべきです。これは、1on1が本来持つべき「気づきを与え、成長を促す場」という目的が満たされていないことを示しているかもしれません。

良い点としては、「1on1の相手をよりよく理解することができた」「仕事や職場の課題・悩みを解決できるようになった」が高い評価を得ています。一方で、一般社員の中には「効果や良さを感じていない」という声も多く、これは1on1のプロセスや意義に関する理解不足が影響している可能性があります。

調査では、1on1を継続する上での課題として「実施する時間が取れない」「話題が尽きる」との声が多く挙げられました。また、「実施している意味や効果が感じられない」という点にも、管理職と一般社員の間で認識の差が見られました。特に、工数削減や業務の効率化が求められる中で、1on1の重要性が見失われることは避けなければなりません。

アンケート調査の活用法

今回の調査結果は、企業やマーケティング担当者にとって、1on1が持つコミュニケーションの重要性を再認識させるものです。この結果を基に、企業は次のように活用することができます。

まず、1on1の実施頻度を上げるための施策を講じることが重要です。企業は1on1を定期的な活動として位置付け、管理職にその実施を求めることで、コミュニケーションの質と量を向上させることができます。具体的な計画を立て、定期的に実施の効果を測定し、必要に応じてプロセスを改善していくことが求められます。

次に、1on1が感じられる効果や成果を見える化する仕組みを構築することも重要です。これは、1on1の継続的な価値を理解しやすくし、管理職や一般社員の意識を高める手助けになります。例えば、フィードバックのサイクルを定期的に設けることで、成功事例や進捗を共有し、モチベーションを高めることが可能です。

さらに、上司や部下を対象とした教育プログラムを実施することで、1on1の質を向上させることが期待されます。これは、1on1の目的や意義についての理解を深め、より効果的なコミュニケーションを実現するために重要です。特に、部下が自分の話したいことを引き出せるスキルを身につけることが、1on1の成功に繋がります。

これらの取り組みを通じて、コミュニケーションの質が高まり、企業全体のパフォーマンス向上に寄与することが期待されます。1on1は単なる形式にとどまることなく、実際の効果を引き出すための手段として活用されるべきです。

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出典 PR TIMES