本の即売会に出店する人の半数は印刷部数50冊以内!販売利益より「こだわり本」を作ることを重視

アンケート調査データ

  • アンケート調査日2024/10/8
  • アンケート調査実施企業有限会社ニシダ印刷製本
  • アンケート調査方法クラウドソーシングサービスを利用し回答を収集
  • アンケート調査対象者本を自主制作したことがある人
  • アンケート調査人数300人
  • 配信日2024年11月7日 10時00分

アンケート調査の概要

本アンケート調査は、自費出版や印刷製本サービスを提供する有限会社ニシダ印刷製本が2024年10月8日から2024年10月22日まで全国を対象に実施しました。調査の目的は、本を自主制作したことがある人々の印刷部数や制作の動機、使用した印刷サービスについての実態を把握することです。調査はクラウドソーシングサービスを利用して行い、有効な回答数は300件となりました。これにより、彼らのニーズや意向、作品へのこだわりが明らかになります。

調査項目には、本のジャンル、制作のきっかけ、印刷部数、利用した印刷サービスの選定基準といった要素が含まれており、自由回答も取り入れられています。これは、対象者が多様な背景や目的を持っていることを反映しており、特に祭りやイベントへの出店を目的とした制作背景や販売利益への重視度を探るためのものです。調査の結果は、自費出版の動向やクリエイターたちの行動パターンを理解する手がかりになると考えています。

アンケート調査の結果

調査結果からは以下のような重要な発見がありました。

まず、最も多かったのは「漫画本、絵本」といったジャンルで、全体の約3分の1に当たる109票を得ています。次いで「写真集、画集」が70票、「小説、エッセイ、旅行記」が53票と続き、クリエイターたちが自らの創作物を本という形で残したいというニーズが強いことが示されています。

次に、本を自主制作したきっかけとしては、「コミックマーケットや文学フリマなどへの出店」が99票で最も高く、他にも「個人やグループ活動の思い出、知人への配布」が94票、「出版社への売り込み」が91票と続きました。この結果から、多くのクリエイターが自分の作品を世に広めたいという願望を持ちながらも、思い出としての製作や知人への配布を重視する人も存在することがわかります。

印刷部数に関しては、「101~300部」が115票で最も多く、全体では300部以下で印刷する人が多い傾向が見られました。特に即売会に出店する目的の際には、なんと半数以上が50部以下の少部数で印刷しています。これは、販売の見込みを現実的に考え、確実に売り切れそうな部数で作成する姿勢が表れているといえます。

さらに、利用した印刷サービスランキングでは、「しまうま出版」が64票で1位を獲得し、次いで「冊子製本キング」と「グラフィック」がそれぞれ62票で同率2位にランクインしました。この結果は、印刷業者に対してはコスト面が重視されている一方で、印刷サービスの選定にあたってはクリエイターのこだわりに応じたサービスを求めるニーズもあることを示しています。

アンケート調査の活用法

この調査結果は、以下のような点でさまざまな活用が可能です。

まず、出版業界や印刷サービス業者にとっては、自主制作本を手掛けるクリエイターたちの傾向やニーズを把握するための貴重なデータになります。特に、特定のジャンルや、各種イベントへの出店を通じて行動する傾向を理解することで、ターゲットを絞ったマーケティング戦略を立てることができるでしょう。例えば、漫画本や絵本を製作するクリエイター向けに特化したプロモーションやサービスを展開すれば、営業効率を上げられる可能性があります。

また、クリエイター自身にとっても、この調査の結果を参考にすることで、自分の作品が市場のどの位置にあるのかを理解し、制作や販売における戦略を見直す手助けになります。特に印刷部数や印刷業者の選定に関しては、他のクリエイターの行動を参考にすることで、より良い判断材料となるでしょう。

さらに、出版を目指す教育機関や講座においても、本調査の結果を用いることで、実際の市場環境やニーズを把握しやすくなります。これにより、学生や受講者が自らの目標を具体化し、適切な方向性で創作活動を行うための指導が可能になるでしょう。

最後に、クリエイティブな活動を支援するための政策立案や資金調達の取り組みにも、この調査結果が役立ちます。クリエイターの実態に基づくデータを整理することで、社会的に必要とされるサポートやプログラムを具体的に提案しやすくなり、クリエイターを支える為の施策に還元することが期待されます。

以上のように、今回のアンケート調査は自主制作本に関与するさまざまなステークホルダーにとって、非常に有意義な情報を提供しており、その分析結果に基づいた行動が今後さらに多くのクリエイターや業者の発展につながることでしょう。

アンケート調査のプレスリリース本文はこちら
出典 PR TIMES

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