【管理栄養士・栄養士1,922人への働き方調査】6割超が定期昇給するも半数以上は3,000円以下、診療・介護報酬改定の影響は低調。給食予算は4割超が不満と回答。円安や物価高騰により業務難度の上昇を示唆

アンケート調査データ

  • アンケート調査名管理栄養士・栄養士の働き方に関する調査
  • アンケート調査日2024/8/22
  • アンケート調査媒体Web
  • アンケート調査実施企業株式会社エス・エム・エス
  • アンケート調査方法Webを使用したアンケート
  • アンケート調査対象者管理栄養士・栄養士1,922名
  • アンケート調査人数1922人
  • アンケート調査設問数8問
  • 配信日2024年10月17日 15時01分

アンケート調査の概要

今回の調査は、株式会社エス・エム・エスが実施した「管理栄養士・栄養士の働き方に関する調査」であり、全国の病院、介護施設、教育機関、給食委託会社に勤務する管理栄養士・栄養士1,922人を対象としています。調査期間は2024年8月22日から8月28日までで、Webを介したアンケート方式で行われました。この調査の目的は、管理栄養士や栄養士がどのような働き方をしているのか、給食の予算、昇給状況、業務に対する不満や工夫についての実態を明らかにすることです。

調査の意義は、医療や介護、教育などの分野で、栄養管理や食事提供など重要な役割を担っている専門職である管理栄養士・栄養士の実態を把握し、彼らの労働条件や業務環境の改善に資する情報を提供することにあります。また、これにより、管理栄養士・栄養士を目指す人々にとってのキャリアパスや職業選択の材料ともなります。

アンケート調査の結果

調査結果は、複数の重要な要素に分かれています。まず、勤務実態や給与に関するデータとして、64.4%の管理栄養士・栄養士が定期昇給があると回答していますが、その昇給額は半数以上が月3,000円以下とされ、全体の94.6%が昇給額が1万円以下であることが明らかになりました。このことは、多くの職員が経済的な充実感を持てない状況であることを示しています。

次に、診療・介護報酬の改定が給与にどれだけ影響を与えたかについては、30.6%の人が影響があったと回答し、さらに、半数以上の介護施設勤務者はその影響を感じていないことがわかりました。この結果は、医療現場での支払い構造が必ずしも職員の給与向上に結びついていないことを示し、特に介護部門における給与水準の問題を浮き彫りにしています。

給食予算に関しては、43.5%の管理栄養士・栄養士が不満を感じており、39.2%が予算が増えたと回答していますが、それでも十分とは言えない状況が続いています。特に円安や物価高騰が影響し、66.8%が業務に悪影響を及ぼしていると答え、食材の仕入れ方やレシピの見直しなど、業務内容を変更せざるを得ない実情が語られています。このような中、管理栄養士・栄養士は、業務の質を維持するためにさまざまな工夫を凝らしていることがわかります。

調査結果からは、管理栄養士や栄養士を目指す際のきっかけも重要な要素として浮かび上がり、最も多い理由は「食べることが好き」であり、次いで「食・栄養への興味が強い」という回答が多いことが示されました。自身の体験や興味がその後のキャリア形成に大きな影響を与えていることが理解できます。

アンケート調査の活用法

この調査結果は、管理栄養士・栄養士を目指す人々、法人経営者、マーケティング担当者にとって多くのインサイトを提供するものです。まず、将来的なキャリア選択の参考として、業界の現状や給与の傾向を理解する材料になります。特に昇給の実態や業務環境は、職業選択において重要な要因です。このような情報をもとに、自身のキャリアパスに関する判断材料にすることができます。

次に、法人や経営者に対しては、職場環境や報酬制度の見直しの重要性を訴えるデータとして活用できるでしょう。調査結果は、給与が低い中で業務に対する満足度が必ずしも高くないことを示しており、組織として不満を解消するための戦略を講じる必要性を促すものです。また、円安や物価高騰が業務に与える影響を理解することで、効率的なコスト管理や仕入れ戦略を考える際にも役立ちます。

さらに、マーケティング担当者にとっては、管理栄養士や栄養士のニーズや業界トレンドを把握するための貴重なデータベースとして活用することができます。広告やプロモーション戦略を展開する際に、業界内の多様な意見やニーズを反映させることが競争力を高める要因となるでしょう。

最後に、調査結果を基にした報告書やセミナーを開催することで、業界内での知識共有や情報交換を促進させることも考えられます。これにより、管理栄養士・栄養士の職能の重要性を広く周知させ、業界全体の発展に寄与できる機会を創出することが可能です。

以上から、今回の調査結果は、今後の市場戦略や業務改善策、キャリアガイダンスにおいて非常に値打ちのあるデータを提供しています。各関係者がこの情報をどのように活用するかは、今後の業界全体のポジティブな変化に繋がるでしょう。

アンケート調査のプレスリリース本文はこちら
出典 PR TIMES

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