アンケート調査データ
- アンケート調査名EC・店頭をまたぐ購買行動実態調査2024
- アンケート調査日2024/5/23
- アンケート調査媒体インターネット調査
- アンケート調査実施企業株式会社電通デジタル
- アンケート調査対象者20〜69歳
- アンケート調査人数4350人
- 配信日2024年10月7日 11時02分
アンケート調査の概要
株式会社電通デジタルは、生活者の購買行動に関する「EC・店頭をまたぐ購買行動実態調査2024」を実施しました。この調査は、主要商品に関する消費者の行動、特にEC(オンライン)と店頭(オフライン)を横断した購買活動に焦点を当てています。調査の対象は4,350人、調査期間は2024年5月23日から27日で、全国の20〜69歳の成人を対象としています。今回の調査は2022年から行われており、2023年に続く3回目の実施となります。この調査では、認知、比較検討、購買、購買後の各フェーズにおいて、ユーザーがどのようなチャネルを利用し、どのような行動をとっているかを詳細に分析しました。
調査では、13カテゴリ(ファッション、美容、食品、電化製品など)29商品を対象に、消費者の媒介や決済方法、ポイント制度など、デジタル化の影響を受けた購買の傾向を把握しています。この背景には、新型コロナウイルスの影響が減少し、消費者が日常生活に戻る中で、購買行動に変化が見られることがあります。
アンケート調査の結果
調査の結果、いくつかの重要な傾向が浮き彫りになりました。まず、全体としてデジタルシフトが継続しており、特に比較検討フェーズにおいてオンラインチャネルを利用する生活者が増加しています。2022年の50.0%から2023年には52.2%、2024年には55.7%に達し、デジタル依存度が高まっていることが示されています。これは生活者が購入決定に対してより多くの情報を求め、オンラインでの比較を行う傾向を反映しています。
次に、購入価格帯ごとの調査の結果、高価格帯の商品に関してはオンラインと実店舗の利用差が小さくなっています。特に、5万円以上の商品については、両チャネルの利用が均等であり、生活者がECと店舗のどちらも選択肢として考えていることが明らかになりました。このことは、消費者が高額な買い物にもデジタルチャネルを積極的に活用し始めていることを示唆しています。
さらに、慎重な購買行動が確認されており、特に電化製品のような検討要素が多い商品では、オンラインと実店舗を行き来しながら情報収集を行う傾向が強まっています。消費者は情報を収集し、最終的には実際に商品を確認して購入に至ることが多く、この行動はリスクヘッジを意識した結果と考えられます。
最後に、最近の購入意識に関する調査では、生活者の25.5%がオンライン購入が増えたと回答し、リセールに対する関心も高まっていることが分かりました。中古品を購入する傾向や将来の売却を考える消費者が見られ、これは所有に対する価値を重視する動きとも関連しています。
アンケート調査の活用法
この調査の結果は、ビジネスマン、法人経営者、マーケティング担当者にとって、戦略的な意思決定を行う上で非常に有益となります。デジタル化が進行する中で、企業がどのようにして消費者の購買行動に対応しているかを理解することは、競争優位性を維持するために欠かせない要素です。
まず、調査結果を基にして、マーケティング戦略を見直すことが重要です。特にデジタルチャネルを活用し、消費者接点を増やすための施策を立案することが求められます。消費者が比較検討をオンラインで行う傾向が強まっているため、ECサイトのSEO対策や、SNSを利用した情報発信強化が効果的です。特に、商品ページの情報を充実させることが購買意欲を高める要因となります。
次に、実店舗とECサイトのオムニチャネル戦略を推進することで、消費者に対する利便性を向上させることが必要です。オンラインで得た情報をもとに、実店舗での実物確認を促すキャンペーンや、店舗での購入を促すためのポイント制度の導入など、消費者の行動パターンに応じたマーケティング施策が求められます。
また、リスクヘッジ購買の傾向を取り入れた商品開発やサービス提供も鍵を握ります。消費者が安心して購入できる商品、「損失を避ける」という観点からモノの所有に対するリスクを減少させる取り組みが、企業の信頼性を向上させます。特に、故障時のサポートやリセールサービスを提供することが、消費者に対する安心をもたらし、購買決定に好影響を与えるでしょう。
最後に、調査結果から得られる消費動向に関する知識を、新製品の企画やプロモーション活動にも応用すべきです。特に、消費者が注目しているカテゴリやトレンドを捉え、それに基づいた製品開発やマーケティングメッセージが効果的です。このように調査結果をマーケティング活動に活用することで、企業は変化する消費者ニーズに柔軟に対応し、持続的な成長を目指すことができます。
出典 PR TIMES