アンケート調査データ
- アンケート調査名福利厚生についての調査
- アンケート調査日2024/8/7
- アンケート調査媒体Webアンケート
- アンケート調査実施企業株式会社月刊総務
- アンケート調査方法Webアンケート
- アンケート調査対象者全国の総務担当者
- アンケート調査人数231人
- アンケート調査設問数空欄問
- 配信日2024年10月9日 14時00分
アンケート調査の概要
本アンケート調査は、株式会社月刊総務が全国の総務担当者を対象に実施した「福利厚生についての調査」です。調査期間は2024年8月7日から8月19日までの約2週間で、Webアンケート方式で行われました。調査の有効回答数は231件となっており、回答者は『月刊総務』の読者や「月刊総務オンライン」メルマガ登録者など、主に総務部門で働くビジネスプロフェッショナルです。調査内容は、企業における福利厚生制度の利用状況、導入目的、課題、見直しの頻度や方法、そして従業員のニーズなど、幅広い分野にわたっています。この調査の主な目的は、企業が福利厚生をどのように考え、実施しているのか、そしてそれが従業員にどのように受け入れられているかを把握し、今後の制度改善に役立てることです。
アンケート調査の結果
調査結果は、福利厚生の導入状況や実際の利用率、課題について明確に示されています。
まず、福利厚生を導入する目的として最も多かったのは「離職率の低下」で、全体の70.1%がこの理由を挙げました。次いで「採用力の向上」が56.7%、さらに「企業イメージの向上」が47.2%となっており、企業は福利厚生を通じて従業員の定着率や採用活動に対して強い影響を与えたいと考えています。
総務が利用を推奨したい福利厚生としては、最も支持が高かったのが「両立支援(育児・介護)」で34.2%、続いて「リスキリング・キャリア開発」29.4%、「ウェルビーイング・健康経営」26.8%といった結果が得られました。一方で、実際の利用率を比較すると、「両立支援(育児・介護)」の利用率は30.7%と推奨度に近いものの、「リスキリング・キャリア開発」は13.9%、「ウェルビーイング・健康経営」は8.7%と大きなギャップが存在します。このことは、総務が推奨する制度が必ずしも高い利用率を実現できていないことを示しています。
また、約3割の企業は福利厚生の見直しを行っていないという結果も浮き彫りになっています。具体的には、29.0%の企業が「見直しをしていない」と回答しています。一方で、見直しを行っている企業では、「働き方の変化」が61.0%で最多の理由として挙げられ、次いで「社会情勢の変化」51.2%、「従業員からの要望」46.3%という結果が得られました。
加えて、福利厚生制度の満足度やニーズを把握するために最も多く利用されている方法は「従業員アンケート」であり、45.5%がこの方法を選んでいます。このことから、従業員の声を反映させることが重要な要素であることが分かります。
アンケート調査の活用法
このアンケート調査の結果は、企業が福利厚生制度を見直し、改善するための貴重なデータとして活用できます。具体的な活用法として、以下のポイントが挙げられます。
まず、企業は調査結果をもとに福利厚生制度の見直しを行うべきです。特に、利用率が低い「リスキリング・キャリア開発」や「ウェルビーイング・健康経営」について、実際に従業員が何を求めているのかを理解するために、従業員アンケートを実施することが効果的です。従業員のニーズに基づいた制度改革を推進することで、利用率を向上させることができます。
次に、福利厚生制度の周知方法を再考することが重要です。調査結果からも、イントラネットや社内報での周知が最も多く挙がっており、この手段を更に強化することで利用促進につなげることができます。例えば、成功事例を紹介したり、従業員の体験談を掲載することで、制度への関心を高めることができます。
また、制度のコスト面での最適化も欠かせません。コストの増大が導入の大きな課題とされていますので、具体的には、福利厚生制度の効果を定量的に評価し、どの施策が実際に従業員の満足度を向上させているのかを分析することが必要です。このようにして、費用対効果を重視した制度運用にシフトさせることが求められます。
最後に、福利厚生制度の効率的な運用には、経営者側と総務部門の密なコミュニケーションが不可欠です。経営陣が求める方向性を明確にし、総務がそれを反映させた制度設計を行うことで、企業全体のためになる福利厚生が実現できるでしょう。特に、新型コロナウイルスの影響で変化した働き方に合わせた柔軟な制度設計が求められています。企業は過去の成功に固執せず、常に改善を意識する姿勢が重要です。
これらの方法を通じて、企業は従業員の満足度向上を図り、ひいては企業全体の生産性向上につなげることができるでしょう。結果として、福利厚生に対する理解が深まり、企業が持続的に成長するための大きな力となります。
出典 PR TIMES