アンケート調査データ
- アンケート調査名働く人の感情調査レポート
- アンケート調査日2024/5/16
- アンケート調査媒体インターネット調
- アンケート調査実施企業株式会社ジェイフィール
- アンケート調査対象者従業員数300人以上の民間企業の正社員オフィスワーク勤務者
- アンケート調査人数315人
- 配信日2024年9月25日 08時50分
アンケート調査の概要
この調査は、株式会社ジェイフィールが2024年5月に実施したもので、コロナウイルスが5類に移行してから1年間の働く人々の感情を測定する目的で行われました。具体的には、職場での「コミュニケーション」「組織」「感情」に関する質問を通じて、コロナ前後での個人の価値観や感情の変化についても調査が行われました。調査対象は従業員数300人以上の民間企業に勤める正社員で、オフィスワークを行う人々が対象とされています。調査サンプル数は合計315件で、部長相当、課長相当、係長相当、一般社員から均等に選出されています。調査実施期間は2024年5月16日から18日までの3日間で、調査形式はインターネットを利用しています。
この調査は、過去3年間(2020年から2023年)にわたって行われた定点観測に基づいており、過去のデータと比較することで、コロナ禍が終息した後の組織や個人の感情の変化を捉えることを目指しています。特に、あきらめ感や不安感といったネガティブな感情がどのように変遷しているのかを分析する点が特徴です。
アンケート調査の結果
調査結果から最も顕著な傾向として、「あきらめ感」が個人と組織感情の両方でトップに立ちました。コロナ禍を経て、特にマネジャー層においてはネガティブな感情が増加しており、業務の忙しさが影響していることが示唆されています。また、昨年度(2023年)と比較した場合、効率実感や創造実感が大幅に減少していることがわかりました。
具体的に、マネジャー層では「沈滞感」や「緊張感」が高まっており、一般社員層も同様に「あきらめ感」が増加していました。一方で、上司と部下とのコミュニケーションの量は大きく変わりないものの、仕事以外の相談や未来に関する会話がしづらくなっている点も注目されます。価値観の変化に関しても、「大きな変化はない」という回答が最も多く、特に「仕事はお金のため」と割り切っている傾向が高まっていることがわかりました。
このような結果は、コロナ後に社会や職場での変化を期待した働く人が多い中で、実際にはあまり変わらない状況に対するあきらめ感が強まっていることを示しています。調査結果によると、組織全体としても忙しさが戻ってきているため、余剰なコミュニケーションや新たな価値観の創造が難しい状況が続いていることが明らかになっています。
アンケート調査の活用法
この調査結果は、ビジネスマンや法人経営者、マーケティング担当者に対して重要な示唆を提供します。まず、組織内での感情やコミュニケーションの質を改善するための具体的な対策を考える必要があります。特に、ネガティブな感情が蔓延している現状を鑑みると、従業員の感情に寄り添う施策が求められます。
まず、マネジャー層が忙しさを緩和するためには、業務の優先順位付けやタスクの見直しが重要です。この意味で、社員一人い一人が持つ意見や感情について考える機会を増やすことが必要です。定期的に感情に関するフィードバックを得られるようなシステムを導入し、社員が安心して自分の意見を述べられる雰囲気を作ることが重要です。
次に、コミュニケーションの質を高めるために、仕事以外の話題についても自由に話す時間を設けることが推奨されます。チームビルディング活動やカジュアルなミーティングを通じて、社員同士や上司と部下の関係を築くことが、ネガティブ感情の軽減に寄与することが期待されます。また、コロナ禍におけるリモートワークの経験を踏まえ、柔軟な勤務制度や心理的安全性の確保も重要です。
組織全体のエンゲージメントを高めるために、価値観の共有や未来に対するビジョンを持つことが求められます。従業員一人ひとりが会社の一員として自分の役割を理解し、未来を意識することで、あきらめ感を軽減し、ポジティブな感情を増やすことができるでしょう。
最後に、教育や研修プログラムを通じて、働く人々のモチベーションを維持することも一つの手段です。スキルやキャリアの成長を促す環境が構築されることで、働く意味や楽しみを再確認でき、エンゲージメント向上につながります。
この調査が示す感情の動向を踏まえ、課題解決に向けた議論を促し、前向きな職場環境の形成に努めることが、企業の持続的な成長に貢献するのではないでしょうか。
出典 PR TIMES