アンケート調査データ
- アンケート調査名SRHRユーザー意識調査
- アンケート調査媒体note
- アンケート調査実施企業株式会社ネクイノ
- アンケート調査方法不明
- アンケート調査対象者スマルナのユーザー
- アンケート調査人数2550人
- アンケート調査設問数空欄問
- 配信日2024年9月24日 13時00分
アンケート調査の概要
株式会社ネクイノが運営する「スマルナ」は、性と生殖に関する健康と権利(SRHR)に関する意識調査を実施しました。この調査は、2023年5月から10月にかけて累計2,550人のユーザーを対象として行われ、SRHRに関連するトピックスについての意識や認識を探ることを目的としています。調査は3回にわたって実施され、各回で異なるテーマに着目した質問が設けられています。この調査結果は、特に「世界避妊デー」や「安全な妊娠中絶のための権利の日」に関連して、日本におけるSRHRの現状とその未来を考察するために活用されています。
調査の主な目的は、ユーザーが避妊や中絶についてどのように理解し、どのような意識を持っているかを把握することです。この調査結果は、今後の施策やサービスの改善に向けた重要なインサイトを提供すると期待されています。
アンケート調査の結果
調査の結果は多岐にわたり、日本におけるSRHRに関する意識の現状を明らかにしています。
一つ目のポイントは、SRHRに対する認知度の低さです。調査において、SRHRを知らないと答えたユーザーは94.3%に達しました。しかし、その一方で、83.8%の人が性別による理不尽さやモヤモヤを感じたことがあると回答しています。このことから、SRHRに対する認知が低い一方で、実際の問題意識は高いことが分かります。
二つ目は、避妊に関する認識です。調査によれば、避妊は「男性主体で行うもの」と考える人が69.8%であり、「女性主体で行うもの」との回答は51.5%でした。この結果は、避妊に対する性別の役割分担の認識が根強いことを示しています。また、中絶に関しては、「女性側だけの問題とされているように感じる」と答えたのが89.6%に上っています。この数字も、性別に基づく不平等な意識が存在することを裏付けています。
三つ目は、リプロダクティブ・ヘルス/ライツについての見解です。現在、妊娠を希望していない人は52.5%おり、その理由としては「子どもを産み育てること自体に不安があるから」が最も多く挙げられ、次いで「経済的に余裕がないから」、「自分自身のことにお金や時間を使いたいから」と続きます。さらに、予期しない妊娠が発覚した際に「中絶を選ぶと思う」との回答は28.6%に達しました。
最後に、自己決定に関する調査結果も重要です。調査回答者の87%が性教育を受けているものの、そのほとんどが詳細な情報を得られたとは考えておらず、約70%が適切な避妊方法や家族計画について十分に学べていないと感じています。また、「自分の身体のことは自分で決められる」という概念を学んだと回答したのは、わずか2割にとどまりました。このことは、性に関する知識乏しさと自己決定の機会の不足が広がっていることを示唆しています。
アンケート調査の活用法
このアンケート調査の結果は、企業や団体が今後の施策を検討する上で非常に貴重な情報源となります。具体的には、以下のような活用方法が考えられます。
一つ目は、教育プログラムの開発です。調査結果に基づき、SRHRに関する認知度が低いことが明らかになっています。このため、学校やコミュニティでの性教育を強化し、特に若い世代に対してSRHRに関する正確な情報を提供するプログラムを作成する必要があります。これにより、将来的にリプロダクティブ・ヘルスに関する意識を高め、健全な決定を促すことが期待できます。
二つ目は、マーケティング戦略の見直しです。この調査結果を基に、SRHRに関連する商品やサービスのマーケティング戦略を見直し、ユーザーが抱える課題やニーズに応じたアプローチを考えることが重要です。たとえば、避妊に関連する商品が「男性主体で行うもの」として認識されていることを踏まえ、性別を越えたマーケティング戦略を採用することで、より多くの消費者へアプローチできる可能性があります。
三つ目は、政策提言です。調査結果で示されたSRHRの課題を検討し、改善に向けた政策提言を行うことも重要です。具体的には、リプロダクティブ・ヘルスに関する支援施策や法制度の整備を求める声を上げることで、社会全体の意識改革を促進することにつながります。
今後も、アンケート調査の結果を踏まえた具体的な施策を検討し、SRHRに関する理解を深めることが求められています。性と生殖に関する健康の改善は、個人の健全な生活だけでなく、社会全体の持続的な発展に寄与するものといえるでしょう。
出典 PR TIMES