アンケート調査データ
- アンケート調査名「震災対策に関する意識」調査
- アンケート調査日2024/9/19
- アンケート調査媒体インターネット調査
- アンケート調査実施企業リスクモンスター株式会社
- アンケート調査方法インターネット調査
- アンケート調査対象者リスモンサービスを利用する会員企業
- アンケート調査人数107人
- 配信日2024年10月17日 10時00分
アンケート調査の概要
今回の「震災対策に関する意識」調査は、リスクモンスター株式会社が企画・実施したものです。調査の背景には、2024年8月に宮崎県で発生した震度6弱の地震があり、この地震を受けて南海トラフ地震のリスクが高まったことを受けて、企業の自然災害に対する対策意識を測る目的がありました。調査は、インターネットを通じて行われ、調査期間は2024年9月19日から27日の間でした。対象はリスクモンターの会員企業で、合計107社から有効回答を得ました。
調査内容は、企業が自然災害に対する防災や経営上の対応状況についての質問を中心に構成されており、対策や計画の有無、具体的な防災対策の内容、自然災害発生時の事業活動への影響などが詳細に分析されました。特に、企業規模や上場区分に応じた結果の違いを意識し、幅広い観点から自然災害に対する意識と実態を明らかにすることが目的でした。
アンケート調査の結果
調査結果では、まず、企業の自然災害に対する対策と計画の状況が示されています。全体の78.5%の企業が「対策・計画を策定済」と回答し、9割以上の企業が何らかの形で自然災害に対する対応を行っていることが確認されました。上場企業は全ての企業が策定済みであり、非上場企業では約4社に1社が対応策を整えていないという結果が出ています。特に小規模企業においては、自然災害への対策が遅れている傾向にあります。
具体的な対策内容としては、「緊急連絡網・防災用マニュアルの整備」が92.9%、続いて「事業継続計画(BCP)の策定や訓練」が91.7%の回答率となっています。また、「防災・避難訓練の実施」や「非常食や飲料水の備蓄確保」が8割を超える回答を得ており、全体として従業員の安全や自社の事業継続を重視している様子が表れています。
また、大地震が発生した場合の影響についても調査されており、特に「仕入活動」に対する影響が72.0%、社内システムへの影響が62.6%、販売活動への影響が53.4%という結果が得られました。多くの企業が仕入や販売活動が停滞するリスクを強く意識しており、これに対して事前に対策を講じる必要性を感じていることが伺えます。
さらに、震度7クラスの地震が発生した場合の事業活動の完全停止期間については、約半数の企業が「4日以上」の停止を予想しており、これに加えて約8割の企業が1日以上の事業停止を見込んでいることがわかりました。事業の完全復旧に関しては、約半数の企業が「1週間超」を要すると考えている結果となりました。
アンケート調査の活用法
企業はこの調査結果を活用して、自然災害対策の見直しや強化を図ることができます。具体的な活用方法は以下の通りです。
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自社の災害対策の評価: 調査結果を基に自社の災害対策を客観的に評価し、他社と比較することで、自社の強みや弱みを明確にすることができます。これにより、見過ごされがちな課題を浮き彫りにし、戦略的な対策を検討する契機となります。
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BCPの策定と訓練の実施: 事業継続計画(BCP)の策定や訓練が重要であることが示されているため、具体的な実行計画の立案が求められます。企業は、BCPの訓練を定期的に実施し、その効果を検証し、必要に応じて計画を見直すことが重要です。
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従業員向けの研修プログラム: 調査結果では、防災意識の高さが確認されており、実際の研修プログラムや避難訓練を通じて、従業員の意識を一層高める必要があります。これにより、緊急事態発生時における迅速な対応が可能となるでしょう。
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取引先との連携強化: 調査結果に基づき、仕入先や販売先に対するリスク管理も重要です。他社との連携を強化し、災害発生時における代替策を事前に協議することで、事業リスクを削減することが可能です。
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定期的な見直しと改善: 対策の実施後も、定期的な見直しと評価を行うことで、日々変化する環境や新たに生じるリスクに柔軟に対応できる体制を構築することが重要です。調査の結果を更新し、新たな指標と整合性を持たせることで、実効性を高めることができます。
これらの活用法を考慮し、企業は自社の災害に対する備えを一層強化し、リスク低減に繋げていく必要があります。地震大国である日本においては、自然災害への備えが企業の持続可能性を左右する重要な要素となるため、常日頃からの意識向上と対策の徹底が求められます。
出典 PR TIMES