機関投資家向け運用情報誌「オルイン」より「年金プロダクトサーベイ 2024」の調査結果を公表

アンケート調査データ

  • アンケート調査名年金プロダクトサーベイ 2024
  • アンケート調査日2024/8/1
  • アンケート調査実施企業株式会社想研
  • アンケート調査方法WEBアンケート
  • アンケート調査対象者国内企業年基金
  • アンケート調査人数137人
  • 配信日2024年11月1日 09時00分

アンケート調査の概要

今回の調査は、機関投資家向け運用情報誌「オルイン」を発行する株式会社想研が実施したもので、2024年8月1日から8月30日の期間中に行われました。調査対象は国内の企業年金基金であり、WEBアンケートの形式で137件の回答を収集しました。調査の主な目的は、確定給付型企業年金を中心とするアセットオーナーへのアンケートを通じて、国内企業年金の投資戦略やプロダクトの採用状況を明らかにし、それに伴う課題と運用の方向性を把握することです。

調査の内容には、企業年金の運用実態、投資ニーズ、運用に関連する課題などが含まれます。これにより、企業年金の運用における現状と将来的な動向について、より具体的なインサイトを得ることを目指しています。最近の市場環境や利率の変動、オルタナティブ資産の採用状況なども、調査の一部として分析されます。

アンケート調査の結果

調査結果によると、2024年初の株高の影響を受け、43.4%の企業年金が10%を超えるリターンを計上していることが明らかになりました。これは企業年金にとって非常に良好な成績であり、多くの投資家が好調な運用を経験していることを示しています。また、オルタナティブ資産の採用比率が堅調に推移していることも確認され、企業年金の運用におけるオルタナティブ資産の重要性が再確認される結果となりました。

年金運用に関する課題については、「金利環境の変化を受けた資産配分の検討」が最も多く、62.8%の企業年金がこの点に問題意識を持っていることが示されています。また、運用以外の課題としては、「年金ガバナンスの改善」「人員体制の強化や専門性の向上」「アセットオーナーとしての受託者責任の強化」がポイントを伸ばしました。このことは、最近公表された金融庁のアセットオーナー・プリンシプルの内容とも関連しており、年金ガバナンスや専門性の向上などがますます重要視されている背景があります。

さらに、企業年金の投資ニーズについても注目すべき結果がありました。具体的には、債券系プロダクトでは、為替ヘッジ付き外国債券の解約が目立ち、クレジット系戦略の採用済みとの返答が減少しています。マルチアセット運用の採用率も減少し、企業年金がその運用戦略の見直しを進めていることが伺えます。一方、プライベートアセットは依然として高い人気を誇っているため、ダイレクトレンディングやインフラコア戦略の採用率が高く、今後の増額も検討されています。特に新しい戦略であるトレードファイナンスにも関心が集まっています。

アンケート調査の活用法

本調査の結果は、法人経営者やマーケティング担当者にとって非常に有用な情報となります。まず、企業年金の運用実態や投資ニーズを理解することで、今後の戦略や資産配分に関する決定をより的確に行うことができます。特に、オルタナティブ資産の重要性が増していることを踏まえ、どの戦略を採用するべきか、また新しい投資機会を見極める参考となるでしょう。

また、企業年金が直面している課題を把握することで、企業としてのアセットオーナーガバナンスや人員体制の強化に取り組む際の指針を得ることができます。例えば、専門性の向上に向けた教育プログラムの導入や、ガバナンス体制の見直しを行うべきといった具体的なアクションプランを策定するのに役立ちます。

さらに、本調査によって明らかにされたトレンドやニーズを踏まえ、マーケティング戦略を調整することも可能です。クライアントへの提案にあたって、企業年金がどのような資産クラスに興味を持っているのかを知ることで、有効な商品開発やサービス提供の手助けとなります。特にプライベートアセットに高い人気があることから、これをターゲットとした商品やサービスを展開することで、企業価値の向上につなげることができます。

総じて言えることは、この調査結果を活用することで、戦略的な意思決定や投資方向性を明確化し、企業年金の運用機会を最大限に生かすことができるという点です。企業年金の運用に関与するビジネスマンやマーケティング担当者は、このような情報を基に、さらなる投資の最適化や新たなビジネスチャンスを模索することが期待されます。企業年金が市場の変化に素早く適応できるよう、調査結果をしっかりと分析し、自社の戦略に組み込むことが求められます。

アンケート調査のプレスリリース本文はこちら
出典 PR TIMES

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