留学生の就職支援担当者からみた、昨今の就活動向【アンケート&インタビュー】~グローバル人材を地方企業へ!優秀な留学生を採用するためのカギとは~

アンケート調査データ

  • アンケート調査名外国人留学生の就業意欲・就職活動に関するアンケート
  • アンケート調査日2024/8/7
  • アンケート調査実施企業株式会社オリジネーター
  • アンケート調査方法インターネット調査
  • アンケート調査対象者学校の就職支援担当者
  • 配信日2024年9月30日 08時00分

アンケート調査の概要

本調査は、外国人留学生の就業意欲や就職活動の現状を把握し、その課題を明確にすることを目的として実施されました。調査対象は、大学のキャリアセンターの職員や大学教員、専門学校・日本語学校の就職支援担当者など、合計85名の就職支援担当者です。調査期間は2024年8月7日から9月6日の約1か月間で、インターネットを通じたアンケート形式で行われました。調査を通じて、留学生に対する企業の採用ニーズや、留学生自身の就職活動に関する具体的な状況を把握することが狙いです。

このアンケート調査では、留学生に関する様々なデータが収集されました。特に、留学生の増加に伴って就職支援窓口の相談件数も増加していることや、地元企業への就業意欲が低いこと、求人条件と留学生の希望が一致しないなどの重要な課題が浮き彫りになっています。また、企業に対しては語学要件の緩和を希望する意見が多く寄せられています。これらのデータは、今後の留学生採用の改善に向けた重要な指針となるでしょう。

アンケート調査の結果

調査結果から浮かび上がった主なポイントを以下にまとめます。

一つ目は、62.4%の担当者が「留学生が増えている」と回答し、50.6%が就職支援窓口の相談件数が前年より増加したと答えたことです。これは、留学生の数が増加し、より多くの支援が必要とされていることを示しています。

二つ目は、留学生の地元企業への就業意欲が、東京の企業へのそれよりも低いという点です。具体的には、41.7%の担当者が「地元企業への就業意欲は東京の企業よりも低い」と回答しました。この結果は、留学生が地域に根付いたキャリアを築く上での難しさを示唆しています。また、地元企業の留学生向け求人票数は31.3%が「増えている」と感じている一方で、求職者の希望条件とのギャップがあることが伺えます。

三つ目は、留学生が抱える悩みや課題として、「求人情報と留学生の希望条件がマッチングしない」と「企業の留学生採用情報が少ない」が共に約35%の比率で挙げられました。これに対する企業側の要望として、52.9%が「語学要件(日本語レベル)を緩和してほしい」との意見を寄せています。特に、留学生の多くが英語での教育を受けているため、日本語力が企業の要求を満たさず就職を断念するケースが増えていることが問題視されています。

最後に、調査結果には、留学生の選考に関する考え方として「日本人と同じ選考基準ではなく、留学生向けに見直してほしい」という意見が多いことも特筆すべき点です。さまざまな状況や特性を持つ留学生に対して、より適切な選考基準の設定が急務であると考えられます。

アンケート調査の活用法

このアンケート調査の結果は、外国人留学生の採用や支援に関わる企業や教育機関にとって、いくつかの具体的な活用法を提供します。

まず、企業は調査結果を基にして、自社の留学生採用体制を見直すべきです。特に語学要件については、留学生の専門性や能力を見極めるために、柔軟に考慮する必要があります。日本語能力だけに焦点をあてず、留学生が持つ他のスキルや国際的な視点を評価することが重要です。

また、企業は自社の留学生採用実績を公開し、求人票に留学生の採用方針を明示することで、潜在的な候補者に対するアピールを強化できます。これにより、留学生が自分に合った企業を選びやすくなり、結果としてより多くの優秀な人材を獲得することが可能となります。

さらに、プロモーション活動やインタラクティブなセミナーを通じて、地元企業の魅力を留学生に伝える取り組みも必要です。地域の大学と協力して、企業の魅力や文化を紹介するイベントを企画することで、留学生が地域企業への興味を持ちやすくなります。

最後に、地方国立大学の取り組みのように、地域の産学官連携を強化し、留学生の就職支援活動を構築することが求められます。特に、多様な経歴や柔軟な視点を持つ留学生に対して、企業側もオープンな姿勢で接することが、長期的には地域経済の活性化につながります。

これらの結果や考察を基に、企業や教育機関は具体的なアクションプランを策定し、留学生の採用や支援へとつなげていくことが期待されます。

アンケート調査のプレスリリース本文はこちら
出典 PR TIMES

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