アンケート調査データ
- アンケート調査名介護の当事者・介護者・介護経験者を対象にした住宅に関する実態
- アンケート調査日2024/7/7
- アンケート調査実施企業株式会社MEMOCO
- アンケート調査方法インターネット調査(クラウドソーシングサービス)
- アンケート調査対象者介護の当事者・介護者・介護経験者
- アンケート調査人数140人
- 配信日2024年11月11日 10時00分
アンケート調査の概要
本調査は、株式会社MEMOCOが実施したものであり、介護を実際に経験している人々の住宅に関連するニーズや課題を探ることを目的としています。調査の対象は介護の当事者、介護者および介護経験者の140名で、男女の比率は男性36%、女性64%という結果になっています。年代別では20代から60代以上まで幅広く分かれており、最も多い層は30代と40代で、全体の58%を占めています。
調査期間は2024年7月7日から7月20日までで、インターネット調査の方法を用いて実施されました。この形式を採用したことで、多様な対象者からの意見を集めることが可能となり、実際の介護状況やその経験から得られる身近な課題をリアルに反映させることができました。
回答者の中には、自身が障害を持っている方や、家族・他者の介護をしている方が多く含まれています。具体的には、自身は障害を持たず、家族や他者を介護している人が66%を占め、障害を持つ身近な人がいるが、介護をしていないという人が22%というデータが得られました。このように、多岐にわたる介護の状況と、それに伴う住宅に関するニーズを調査した結果となっています。
アンケート調査の結果
調査の結果、介護に関連する住宅環境においては、いくつかの主な課題が明らかになりました。特に、回答者からはスペースの確保、動線の自由、デザイン性の重要性が強調されています。具体的に、障害を持っている方やその家族からは、車椅子での移動が容易になる広いスペースが求められ、平屋での生活を希望する意見が多く寄せられました。
具体化した意見の中には、「もう少し部屋が広かったら動きやすい」といった要望や、「階段移動が難しいためエレベーターが欲しい」といった声も見受けられました。また、介護に必要な動線や支援スペースの確保が重要視されており、介護者が支援しやすいように設計される環境が求められています。
さらに、介護者と要介護者が共に生活する空間でのストレスポイントも明らかになりました。具体的には、家事や日常生活の実行が困難であることがストレスに感じているという意見が多く、「家事が上手にできない」という声が女性から多く挙がっています。これにより、現状の住環境において物理的なバリアだけでなく、心理的なバリアも存在することが示されています。
また、今の自宅をリノベーションする際に求めたい具体的な改善点として、段差をなくす、手すりの高さ調整ができるもの、広々としたトイレの設計などが挙げられており、機能性とデザイン性の両立が強調されました。特に、見た目の美しさも含めた快適な住環境が求められており、バリアフリーだけでなく、暮らしやすさに重きを置いた住宅設計が重要であることが分かりました。
アンケート調査の活用法
この調査結果は、様々な業界の関係者にとって有意義な情報源となり得ます。たとえば、住宅設計や製造業者は、介護ニーズを反映させた新たな製品やサービスを開発するための基礎データとして活用できます。具体的には、介護に配慮したバリアフリー住宅やリノベーションプランの提案に、調査結果を基にしたユーザーの声を取り入れることができるでしょう。
また、介護サービス業界においても、利用者の実情に即したサービスの提供につなげることが可能です。例えば、介護者が感じるストレスや要望に応える形で、家庭での介護をサポートするためのプログラムや商品を開発することが考えられます。地域の福祉関連団体や介護施設も、データをもとに地域住民のニーズに合った支援サービスの提供が可能となり、より効果的な地域支援が実施できるでしょう。
さらに、政策立案者にとっては、高齢者や障害者支援における住宅政策の見直しの材料として非常に重要です。調査結果を基に、実際に求められる住宅環境を反映させた政策を立案することで、より良い生活の質を提供するための基盤を築くことができると言えます。また、デザイン性と機能性の両立が求められていることから、住環境に対する意識改革を促し、より良い住環境の構築に向けての促進材料ともなるでしょう。
総じて、この調査結果は、介護問題に対する理解の深まりと、具体的な解決策の提示を促進するものであり、各関係者がそれぞれの立場で有効に活用することが求められています。
出典 PR TIMES