アンケート調査データ
- アンケート調査名子どもが不登校になって保護者に起きた変化
- アンケート調査媒体インターネット調査
- アンケート調査実施企業SOZOW株式会社
- アンケート調査方法インターネット調査
- アンケート調査対象者小学生4年生から中学3年生の不登校の子どもをもつ保護者
- アンケート調査人数197人
- 配信日2024年10月21日 17時21分
アンケート調査の概要
SOZOW株式会社が実施したこのアンケート調査は、2024年の8月24日から9月2日の期間に、全国の小学生4年生から中学3年生を対象に行われました。調査対象者は、オンラインフリースクール「SOZOWスクール小中等部」に通う187名の保護者です。なお、調査には484名が参加し、そのうち197名から回答を得た結果、有効回答数は187名となりました。この調査では、不登校(過去1年間で年間30日以上の学校欠席のある者)の子どもを持つ保護者に対し「子どもが不登校になって保護者に起きた変化」や「学校からの情報提供の実態」について質問しました。調査の目的は、不登校が保護者に及ぼす影響や情報提供の状況を把握し、学校と保護者の関係性を明らかにすることにありました。
この調査の実施体制は、SOZOW株式会社が主体となり、不登校ジャーナリストの石井しこう氏と明治学院大学の関水徹平准教授が協力および助言を行いました。调查対象者の居住地域は全国31都道府県にわたり、広範なデータを得ることができました。調査結果は不登校問題の現状を浮き彫りにし、保護者のニーズと学校からの情報提供におけるギャップを明らかにしています。
アンケート調査の結果
調査結果からは、以下のような重要な発見が得られました。
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離職の実態
不登校の子どもを持つ保護者の約5人に1人が、経済的理由や精神的ストレスから離職せざるを得なかったという結果が示されました。この状況は、母親に限らず父親でも同様であり、家庭全体が不登校の影響を受けていることを示しています。 -
学校からの情報提供不足
調査に参加した保護者の約50%が、学校から有益な情報を得られなかったと答えています。学校からの支援を求めた際の回答は、教育支援センターなどの公的機関からの情報が最も多かったものの、多くの保護者は「情報提供はなかった」と回答しました。このことから、学校と保護者間の情報伝達がいかに不十分であるかが浮き彫りになりました。 -
情報不足による困惑
不登校になった際に「必要な情報提供がなかった」と答えた保護者は約80%に上ります。この情報不足が保護者に大きなストレスを与え、情緒的にも肉体的にも厳しい状況に追い込んでいる様子が伺えます。 -
日常的な情報提供の要望
保護者の約80%は、不登校の有無にかかわらず学校は定期的に不登校に関する支援情報を提供すべきだと考えています。この結果は、保護者が日常的に情報を求めていることを明示しています。 -
学校の知識・理解の不足
保護者の中には、学校が不登校に対する正確な知識を持っていないと疑問視する意見が多く見られました。「現場の先生が支援情報を知らない」との声や、「学校のみが学びの場だと思い込んでいる」といった批評も聞かれ、学校の認識不足が浮き彫りになりました。
この調査結果は、不登校問題に関して学校と保護者の間で認識のギャップが存在し、情報提供体制の強化が急務であることを示しています。
アンケート調査の活用法
収集したデータは、様々な形で活用できます。その一例として以下の点が挙げられます。
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政策提言の基礎資料
調査結果を基に、教育政策の見直しを求める提言が行えます。例えば、教育関係機関や地方自治体に対して、学校からの不登校に関する情報提供の義務化を進めるための根拠資料として活用することができます。特に、教育機会確保法第13条に基づく情報提供の義務改善に向けたアプローチとしての可能性があります。 -
教育機関向けの研修プログラム
調査結果を基に、学校の教員を対象とした研修プログラムやセミナーを通じて、不登校に関する理解を深めさせる取り組みが可能です。教員が抱える不安や誤解を解消し、適切な情報提供を行うためのスキル育成に寄与します。 -
サポートネットワークの構築
調査を活用して、保護者同士の情報交換や支援を目的としたネットワークを構築することができます。不登校の子どもを持つ家庭向けに、ワークショップや情報共有できる場を提供することで、孤独感や不安感を軽減させるサポートが望まれます。 -
企業倫理の促進
この調査結果を企業倫理やCSR活動の一環として認識し、社員の育児支援制度やメンタルヘルスサポートの強化に向けた施策に組み込むことが可能です。不登校の問題は個人の社会的責任とも関わるため、企業としての社会的な役割を果たすことが期待されます。 -
啓発キャンペーンの実施
不登校に対する理解を広めるための啓発キャンペーンを実施する際の資料として冠することができます。保護者と子どもが共にサポートを求められる活動の中で、調査結果を広く共有することによって、不登校に対する偏見や誤解が減少することに繋がります。
以上のように、アンケート調査の結果は教育界、企業、地域社会での取り組みに多様に利用できるものであり、今後の不登校支援の基盤形成に貢献すると考えられます。
出典 PR TIMES